かめさんのお食事 1 (餌について、何を食べるの?)

ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)やゼニガメ(クサガメ、またはニホンイシガメ)などのかめは
雑食性といわれています。つまり植物性の餌でも動物性の餌でも食べるかめですが
とちらかといえば動物性の餌を好みます。
特に幼体のころは動物性を好むといわれています。
(成体になれば、だんだんと植物食の傾向が強くなってくるそうなのですが・・・
かめみは17歳だった最後まで完璧な動物食でした。エサの好みにもかなり個体差があるようです。

基本の餌
餌としてまず、主食にしていただきたいのはホームセンター、ペットショップ、スーパーなど、どこでも
売っていて手に入れやすいカメ用の配合飼料です。かめに必要な栄養成分が一番まんべんなく
含まれていますのでこれを食べてくれるようになれば一番安心ですから、餌のメインは信頼のある
メーカーの配合飼料にしましょう。
配合飼料にもいろいろなメーカーの様々な商品があり、味もそれぞれ違うようで、亀によって好みが
あるようです。食べないときは違うものに変えると食べる場合があります。
たくさんある亀用配合飼料の中でも最も信頼できるのは、世界中で使われ、歴史もあるテトラの
レプトミンです。どれを買おうか、と迷われたときにはこれを選ぶとよいでしょう、ただし、カメの
評判はそれほどよくなく、レプトミン嫌いの亀さんも珍しくありません。
餌の形や大きさにも亀それぞれの好みがあるようですので、お口に入りやすく食べやすい大きさの
ものを選んであげることも大切です。レプトミンには子亀ちゃんでも食べやすい小粒タイプ(レプトミン・ミニ)
もあります。

金魚(鯉)のエサも代用できます。レプトミンがあまり好きではなかったかめみも金魚の
エサは大好きでしたし、くもすけも同様です。金魚のエサの方がカメ用よりもおいしいのか、
香りがよいのか・・・・とはいっても、カメにはやっぱり一応カメ用の方が安心です。
わが家では、好きな鯉用エサに嫌いなレプトミンを混ぜ合わせて与えるという作戦を使って
いたこともあります。うちのカメたちのように、レプトミンは嫌がるけれど、鯉の餌なら食べると
いう子は珍しくないようですから、カメ用配合飼料を食べない、というかめちゃんには鯉の餌、
一度お試しください。鯉の餌は、レプトミンよりカロリーが低いようなので、メタボを気にする
成体の亀さんにもよいかもしれません。

※ テトラのホームページには
  カメ用配合飼料、飼育器具の商品情報があります。
  簡単なカメの飼い方も載っていますのでご参考に。

しかし、いくら栄養バランスのよい配合飼料といっても、やはりそれだけではなく時々はバラエティに富んだ色々な
餌も与えるほうがよいみたいです。配合飼料をベースに、以下のようのものを何種類か取り混ぜて与えるとよい
のではないかと思います。以下のものは”おやつ”だと思うとよいと思います。


動物性の餌

  
えび(生のえび、干しえび、)、小魚類(にぼし、塩抜きしたしらすぼし)
  魚類(ししゃも、わかさぎ、小あじ、いわし・・・・)、しじみやあさりなどのむき身、お肉類(砂肝、レバー、
  ハツ、鶏ささみ・・・)、お刺身、切り身のお魚・・・カメさんによっては、塩分のあるものは嫌がる子
  もいるようですから、お魚類をあげるときには塩分に注意してください。

  イトミミズ(生きたもの or 乾燥)、ミルワーム、こおろぎやダンゴムシなどの虫類、
  ミミズ、タニシ、どじょう、めだか、きんぎょ、ヌマエビ、ザリガニ(水田で採取したものは
  農薬が蓄積している心配があるので与えるのはやめておきましょう。)
  生き餌は嗜好性が高いため、食欲がないときに食欲を呼び覚ます効果も期待できます。

  動物系のものであればだいたい何でも食べます。
  ただし、お肉やお刺身、お魚の切り身などは特に栄養バランスが悪いので、餌のバリエーション
  のひとつと  考えるにどどめておいてくださいね。お魚類をあげるときには塩分にも注意してください。
  カメさんによっては塩分のあるものは嫌がることもあるようです。
  またあまり油っぽい物も与えないようにしましょう。カメさんは油分はあまり上手く消化できないように
  思えますし、ケージのお掃除も大変です。

  
  動物性のエサで、より栄養バランスをよくするコツは
   全体食できるもの(頭の先からシッポの先まで、骨も皮も内臓も・・・残すことなく
   一匹丸ごと全部食べられるもの)を選び、それを丸ごと全部食べさせることです。
   人間の場合にも当てはまる考え方ですが、全体食することによりミネラルやビタミン類
   をバランスよく取ることができます。
   ただ、カメさんにとってもお魚の頭や骨や皮・・・などはやはりあまり美味しくないようで、
   ぜいたくさせていたり、一度に丸ごと一匹与えてしまうと、こういう部分だけをちゃっかりと
   食べ残すようになることがあります。
   そういう場合は、例えばお魚なら、何でも食べてくれる空腹のうちに先にまず嫌いな部分
   だけを与える・・・など、与え方も工夫する必要がありそうです。

 
尚、生の魚介類、特に魚介類の内臓にはビタミンB1破壊酵素(チアミナーゼ)が含まれて
   いるものが多いそうです。ビタミンB1の欠乏は栄養障害を引き起こし食欲不振の原因にも
   なりますので、生の魚介類を与える時はこのことを心に留めておきましょう。
   この酵素は 加熱によって効力を失いますが、冷凍することによって強化される
   そうですので、冷凍保存していたお魚を与えるのはやめましょう。
   わが家では、わかさぎなど、生魚を与えるときは一度茹でて火を通したものを与える
   ようにしています。
   尚、ビタミンB1は、豚類(特にモモ肉)、レバー類(鶏、豚、牛の順)、小麦胚芽、大豆
   などに多く含まれ、水溶性ビタミンですので過剰症の心配はありません。

植物性の餌

  
カメさんの食の好みにも個体差があってじつにいろいろ。
  植物性の食べ物を好むヌマガメさんも多く(うちのカメは全く食べませんが)バナナ、スイカ、
  メロン、桃・・・などのフルーツ類や、トマト、キャベツ、人参、ブロッコリー、小松菜、枝豆・・・などの
  お野菜が好物というヌマガメさんもいます。ホテイアオイなどの水草も食べます。
  特にバナナが好きなカメさんは多いようです。動物園の方のお話によれば、爬虫類にとって
  バナナはお肉と区別がつき難いという理由で、カメに限らず、バナナ好きの爬虫類は
  わりと多いんだそうです。

  <お野菜類を与える際の注意点>
  リクガメとは違いヌマガメはお野菜ばかりをたくさん食べるようなことはないと思いますので
  心配はないかと思いますが、ブロッコリーやキャベツなど、アブラナ科のお野菜類には
  甲状腺腫誘発物質・ゴイトロゲンが多く含まれているそうですので、あまり大量に、あるいは
  長期間続けては与えないほうが無難です。ホウレンソウなどシュウ酸多く含むお野菜にも
  注意しましょう。

餌に関しては、座敷亀コーナーの 「うちの2亀の食事メニューをご紹介」もご参考に。

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