2019年10月10日に新たに追加した箇所は文字色を変えてあります。
カメも脱皮をするのご存知でしたか?
まずは甲羅の脱皮。年に一度、秋ごろに脱皮するのが一般的です。
初めて見たときには、もしかして病気? と心配してしまうものですが脱皮は新陳代謝が旺盛で
元気にすくすく成長している証拠ですから、ご心配なく!脱皮をするたび、ひとまわりづつ大きくなっていきます。
脱皮の仕方はカメの種類によって少し違いがあります。
ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)などの種類のカメはそれぞれの甲羅が一枚づつバラバラにはがれます。
背中の甲羅だけではありません。腹甲や縁甲まで全身、すべての甲羅が剥けます。
それぞれの甲羅にはミシシッピアカミミガメのあの模様もちゃんと確認できて、あまりにも見事なので
初めて見ると感激してしまうはずです。
甲羅の下に空気が入り表面が白く浮いてきたら、やがて落ち葉が散るように一枚ずつパラパラと剥がれ始めます。
脱皮した甲羅は毎年拾い集めて残しておくと成長とともに徐々に甲羅が大きくなってゆく様子がわかって
成長記録にもなります。後でパズルのように並べてみても面白いですよ。
ただ、甲羅は立体的ですから平面に並べただけではいびつな感じになってしまいます。
今回、かめじゃらし君のご主人さまが、アカミミガメの脱皮甲羅を立体的に組み立てた
コレクションを見せてくださいました。
まるで甲羅の中に首を引っ込めたアカミミさんが4匹並んでいるかのように見えますが
いずれも愛亀・かめじゃらし君の脱皮した甲羅を使って制作されたものです。
甲羅は剥がれる途中で欠けてしまうこともよくありますから
こんなにきれいに集めて丁寧に貼り合わせるにはさぞご苦労されたのではと思います。
左から2015年、2017年、2018年、2019年のもの。
不在の2016年コレクションは、現在、遠く離れたかめじゃらし君の故郷・東京の飼い主さんの
ご親友のお宅にいて、かめじゃらし君の分身として活躍中だそうです。
それぞれの甲羅にはきっとご主人様&かめじゃらし君の1年間の大切な想い出がたくさん
詰まっているのでしょう。
立体的に組み立てたものはまるで”カメの抜け殻”。 よく見ると年によって微妙に色や模様が違うのも
面白いです。カメが毎年脱皮を繰り返しながら少しずつ大きくなっているということがよくわかります。
ご主人さま&かめじゃらし君、大変貴重なものを見せていたきありがとうございました。
一方、クサガメやイシガメなど、アカミミガメ以外の種類のカメは、この様にきれいに剥けることはなく
甲羅の淵がポロポロと少しづつ欠けるようにして剥けてきます。
脱皮は”水に浸かることと甲羅干しでしっかり乾かすことを繰り返すことによって促されるようです。
そのため水に浸かる時間が少なすぎたり、日光浴の時間が少なすぎれば、きれいに脱皮できません。
かめさんがいつもつやつやピカピカのきれいな甲羅でいるためには水による潤いと太陽光が必要です。
甲羅の脱皮だけではなく、皮膚の方も脱皮します。水で皮膚がふやけたような状態になり、ひらひらして
剥けてきます。しかし、あまり皮膚が剥けすぎる場合は要注意です。皮膚はビタミンAが不足しても剥ける
そうです。
ビタミンAは配合飼料だけで必要量を満たすのは難しく、飼育下のかめさんにとってどうしても不足しがちな
ビタミンだそうですから、爬虫類用総合ビタミン剤などを適度に利用したり、ビタミンAを多く含む食べ物を
与えたりして時々補給も心がけましょう。
ただし、ビタミンAは過剰症の心配もあり、与えすぎても皮膚が剥けることがあるようですから
ビタミン剤の頼りすぎには気を付けましょう。「ビタミンAについて」もご参考に。
また甲羅の病気、あるいは内臓疾患などで甲羅が剥けることもあるようですから
正常な脱皮と甲羅・皮膚の病気はしっかり見分けてね!
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