飼育下のヌヌガメさんには特に不足しがちで、摂取しにくいといわれるビタミンAは 目や粘膜、皮膚を正常に保ち、感染症に対する抵抗力をつけたり、成長を促進する働きを持つ ビタミンです。不足すると目の病気を引き起こしたり、皮膚が剥けたりします。 しかも、ある程度の大きさのカメさんになれば、市販の亀用餌だけからでは健康を維持していくのに 必要な量はとても満たしきれないそうですので、ビタミン剤などをうまく利用したり、食べ物にも 工夫をしてビタミン補給しましょう。 ただし、薬品としてビタミン剤などで摂取するビタミンAは、水に溶けず体内に蓄積されやすいため 取りすぎても肌荒れ、食欲不振などの過剰症を起こす可能性があるので注意が必要です。 市販のカメ用ビタミン剤、栄養添加剤には次のようなものがあります。 ・レプチゾル(テトラ) スポイド付きの遮光ビン入り液体総合ビタミン剤 (ビタミンA、D3、C、B1、B2、B6、B12含有) ・レプチカル(テトラ) 天然成分から作られた栄養添加剤 (カルシウム、リン酸、ビタミンA、D、B、E、C含有) ビタミンAを多く含む食品には次のようなものがあります。 ビタミンAを多く含む食品の中から、特にカメさんが食べそうな食品をいくつかピックアップしてみました。 食の好みには個体差が大きいですから、お宅のカメちゃんのお好みに合うものがあるかどうか わかりませんが、ご参考まで。 ・動物性のもの レバー、鶏肉、たら、鮭、サンマ ・植物性のもの 小松菜、かぼちゃ、トマト、枝豆、柿、スイカ、ブロッコリー ちなみに、ビタミンAといわれているものには、レチノールとβ-カロテン(β-カロチン)の2種類があり, レチノールは・・・動物性のものに含まれる、ビタミンA効力をもつ成分のことで、摂りすぎると過剰症が 出ることがあります。 β-カロテンは・・・主に緑黄色野菜などの植物性食品に含まれているビタミンA前駆物質で、体内で 酵素の働きにより必要な量だけがビタミンAに変換されますので この形で摂取すると過剰症の心配がありません。 (このβカロテンの形でビタミンA補給をできる爬虫類用栄養剤も市販されて います。) カメさんの場合、人間と違って一日の所要量がハッキリせず、どの程度が適量なのかよく わからないのも悩みどころです。 適切な方法かどうかはわかりませんが、私の方法をご紹介しますと、一週間に一度くらい、 レプチゾル1〜3滴(くもすけ・1滴、かめみ・2〜3滴)を一口で飲み込めるくらいの大きさ 切ったお魚やエビなどに垂らし、ビタミンが水中に流れ落ちてしまわないよう手から そのまま口へ放り込み飲み込ませてます。 |