可愛いかめちゃんに餌をおねだりされて、ついつい大好物をお腹いっぱいになるまであげちゃた〜、 って心当たり、みなさんにもありませんか? こんなことを続けていると、いつのまにかかめちゃんが すっかり生意気なグルメがめさんになってしまいます。 (グルメなんていうとちょっと聞こえがよいですが、偏食ってことです。) 偏食は当然カメさんの健康にもよくありません。偏食が続けば栄養障害を起こし、やがて餌を全く食べなく なってしまいます。カメさんの栄養障害の治療には時間がかかって困難です。 では、もし偏食ガメにしてしまったら、どうすれば治せるのでしょうか。 ズバリ!「絶食」です。偏食をするということはつまり”飢えていない”ということ。 だから、ちょっと可哀相な気はするけれど、腹ペコでもう死にそう〜、という状態にしてしまえば 何でも食べるようになる、というわけなのです。 じつは、わが家のかめみも長い間、エビのお刺し身とお肉のほか何を与えても、ぷいっ!と首をふる りっぱな偏食ガメでした。そこで、これではいけない、とある時、心を鬼にしてかめみの一番嫌いな 配合飼料を食べるようになるまで餌は何も与えない作戦を試みてみました。 絶対に食べないレプトミンだけは毎日与えますが、それ以外のものは何も与えないようにします。 すると、たったの3日で、かめみが大嫌いなはずのレプトミンにパクつきました。 こんなに短期間に長年の悩みだった偏食が治ってしまうとは、私もはっきりいって思っていません でした。みなさまのお宅にももしグルメ病にかかっているカメちゃんがいたらこの絶食療法、 ぜひ一度お試しになってみてください。 愛亀に好きな物を与えないのはとても辛いですが、 絶食療法中は絶対好物は与えないことが肝心です。一度与えてしまえば、それまでの努力が 水の泡となってしまいます。カメさんは頭がよいですから、おねだりすればもっと美味しいものが もらえる、とわかると嫌いなものには目もくれなくなります。 ただし、すべてのカメちゃんの偏食が簡単に治ってしまうわけではありません。 効果が現れるまでの時間には個体差があります。聞くところによれば、ひどければ治すのに 半年くらいかかる場合もあるということです。絶食が長期になりそうな場合は、体力的に絶食を続けても 大丈夫かどうかなどの判断が素人では難しくなるため、獣医さんの指導のもとで治療を行う ほうが賢明なようです。 体力のない小さなカメさんの場合は別として、いくら可愛くても毎日たっぷりおいしいものを与えるの は考え物。またカメさんの好むもの=かめさんの身体に必要なものとは限りません。 野生のカメさんたちは、決して毎日お腹いっぱいは餌を食べられません。 場合によっては何日も餌にありつけないことだってあります。可愛いカメちゃんの健康のため にはたまには心を鬼にして絶食日も作りましょう。 餌を与えない日が何日か続くと、つい「大丈夫かしら。」と心配になってきますが、カメさんは多くの小動物と 違って毎日餌を与えなければ死んでしまうような動物ではない、ということを思い出してくださいね。 冬には何ヶ月も餌を食べずに冬眠する動物です。多少の期間は餌を食べなくても大丈夫です。 カメさんの大きさや体力にもよりますが、成体で健康なカメさんあれば、真夏の活動期であっても 少なくとも1週間〜2週間くらいの絶食なら問題ないはずですし、絶食といっても何も与えていない わけではなくレプトミンは与えているのですから、お腹が空けば食べることはできます。 まずは1週間くらいを目安に挑戦してみてはいかがでしょうか。 |