冬眠ケースは作ったけれど、さて、いったいカメさんはいつ冬眠ケースに移せばいいの? 「ケースの中で元気にしてるかな?大丈夫かな?」心配で心配で、ついつい覗いてみたくなるけれど 覗いてもいいの?春が来ればどんなタイミングで冬眠を終えればいいの?・・・ きょんもぐちゃんのパパさまが、ご自身のご経験から得られた貴重なデータを元に、そんな疑問に お答えくださいました。 |
冬眠を始めるタイミング
(アカミミなど水棲亀の場合)
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亀さんが探検を試みる温度ゾーン(水温12℃以下、6〜7℃以上の状態)のきょんもぐちゃん達 |
※ 夏用衣装ケース内の水温と外気温の関係 夏用に使用している衣装ケース等の水温=屋外室内問わず、周囲の気温よりマイナス2℃程度 (水面からの蒸発熱の影響だと思われます。あくまでも直射日光が当たらない場所での状況です。) 屋外の日陰にある冬眠ケース内の水温=「1日の気温の平均値」より、ほんの少し低い程度 (例:昼の最高気温が8度、夜の最低気温が2度→平均をとって4〜5℃) この法則が当てはまるのは衣装ケースなど比較的小さな水槽の場合で上部が開いていて 水面が外気に直接触れているような夏用ケースの場合です。冬眠用ケースの中の環境は 夏用衣装ケースの場合とは温度変化の特徴が全く異なります。 冬眠用ケース内の水温と外気温の関係 外気温に伴って普通に温度変化をする夏用ケースとは違い、容量も大きく断熱材に守られた 冬眠用ケースの中の環境は、外気温の影響を直接受けにくく、緩やかにゆっくりと時間を掛けて 温度変化をするような環境に変わります。さらに常にフタを閉めたままの状態の冬眠ケースの中は、 水面からの蒸発熱の影響も少なくなるため外気温がケース内の水温に与える影響も少なくなり、 水温=外気温マイナス2度の法則も当てはまらなくなります。 冬眠ケース内の水温は外気温の影響をほぼ数時間〜半日遅れで受けます。そのことが、水温を その日の昼と夜の平均気温付近に落ち着かせることにも影響しているようです。さらに、落ち葉にも 「発酵熱」的な保温効果があるようです。 温度を見る際のポイント ★夏用衣装ケースで冬眠ケースへ移すタイミングを見計らっている状態の時: 時々刻々変化するその時々の外気温の変化に気をつけ、夏用ケース内の水温は 外気温マイナス2度であるということを目安にしましょう。これが夏用ケース温度です。 ★冬眠ケースへ移した後: 外気温マイナス2度の法則は当てはまらなくなります。 冬眠ケースの中の水温は外気温とは異なり、変化はとても穏やかです。 水温は常に昼と夜の平均気温あたりをゆっくりと推移していると心得ておくとよいでしょう。 |
冬眠を終える(冬眠ケースから出す)タイミング
水温6〜7℃をコンスタントに上回る頃 冬眠を始める時とは今度は逆で、保温力のあるレンガや落葉がある「冬眠ケース」では、昼間に外の気温が暖かく なってきた日でも、なかなか水温は上がりません。 (夜間の寒い水温を、レンガ等がアイスノンのような保冷材の役割で保ってくれているため) 例え日中は晴れてポカポカ陽気の10℃前後になっても、 冬眠ケースの水温は4〜5℃前後で、亀さんは気持ち良く眠って いる、なんてこともよくあります。つまり、まだこの時点では「冬眠を終える時期」ではないようです。 ★しかしやがて、冬眠ケースの水温がコンスタントに6〜7℃以上を保つ時期が来ます。 この時が、亀さんが冬眠を終えるいいタイミングかと思います。★ (関東地方南部を例にとると、3月末〜4月上旬が目安です) この時期の亀さんは、昼間は眠らずに、ゆっくりと遊びはじめるばかりか、 カメさん自身が様々な仕儀で「そろそろ外に出たいなぁ♪」というサインを示してくれる時も多いので、 ぜひ観察していてあげて下さいね。 |