くもすけ闘病記・続編 (消化器感染症、口内炎、脱水症)
                        くもすけ闘病記(急性胃潰瘍)の”その後”です。

    2012年夏に急性胃潰瘍を患って2度も吐血をしたくもすけ。その後は、薄皮を剥ぐようなゆっくりペース
    ではありましたが、  幸いにも徐々に徐々に回復して、12月に入った頃にはくもすけらしい人懐っこさも戻ってきて
    私にトコトコとすりすりと擦り寄ってきてくれるようにもなり「これでもう心配はないだろう!」と思えるほどになりました。
    
ところが、2013年2月の上旬ごろのある日のこと。 突然またぐったりとして寝てばかりの状態になってしまいました
    前回の経験もありましたのでとにかく一刻でも早く病院に連れて行くことが大事だと思いましたので翌日すぐに
    動物病院へ行きました

    すると糞の検査で、有害な菌が見つかりました。そして、一週間分の抗生物質と整腸剤
(抗生物質は有害な細菌とともに、
    腸内にある有益な善玉菌も殺してしまうため、併せて善玉菌を補うための整腸剤も与える必要があります。)
    を出していただきました。抗生物質は一週間分、整腸剤のほうは善玉菌を定着させることによって悪玉菌の増殖が
    抑えられるので少し長く続けてみましょうということで1か月分くらい出していただきました。

    すると、お薬を与え初めて5日目、突然何事も
なかったかのように元気になりました。抗生物質はご指導いただいたとおり
    抗生物質は一週間続けたあと
やめましたが、整腸剤のほうは、、その後もずっと与え続け、いただいたお薬がなくなった
    後も市販の「レプラーゼ」という爬虫類用整腸剤を餌に添加して与え続けました。
ところが、喜んでいたのもつかの間。
    それから一週間  ほどして、また急に元気がなくなってしまいました。
幸い食欲はありましたので、整腸剤を餌と一緒に
    与えながら、しばらくそのまま  様子を見ていましたが、
いつまで経ってもよくなる様子はありません。
    それどころかそのうち、唯一の安心材料だった食欲にも問題が出て
きました。食欲はあって食いつきもよいのですが、
    口に入れた餌をもごもごして全部ペーッと吐き出して
しまうのです。食べたいのに食べられない、という感じでした。
    餌が食べられないのはさすがに心配です。
すぐ病院へ連れて行くと、今度は口の中が白くなり口内炎ができているようでした。
    幸い口内炎はお薬を出してもらって
すぐに治り、餌も前のように食べられるようになったのですが、なんとなく元気がない
    状態は変わりません。
しかも、その原因がはっきりしないので心配です。胃潰瘍や消化器感染症、口内炎、と消化器系の
    不調や感染症が続いていましたので、私は毎日の水替えの
際のたびに糞の状態が気になって仕方がありません。
    不調の原因がわからない不安から、今思えば神経質
になり過ぎていたかなと思いますが、水替えのたび糞の状態を
    念入りに確かめ、少し柔らかかったり、色が違って
いたり、なんとなく異様な感じの物が混じっている気がするたび、
    また細菌やウイルスに感染しているのでは?
寄生虫か何かがいるのでは?と不安になって、病院に飛んでいき
    何度も検査をしてもらいました。しかし、毎回
問題はありません。先生は「爬虫類は哺乳類と違い代謝が悪いため、
    お薬を与えてもその効果が現れるのに
時間がかかる不思議な動物です。長い目で様子を見ください。」とおっしゃい
    ましたが、他に違う原因がある
のかもという不安もあり、原因がはっきりと突き止められていないまま様子を見続ける
    のは心配でした。
お世話になっていた動物病院の先生はカメに関する知識も豊富で、カメさんもよく訪れている病院
    ではありましたが、
爬虫類が先生のご専門というわけではありませんでしたので、受けられる検査にも限りが
    ありましたので、
いちど爬虫類専門の病院で詳しく診ていただくほうがよいのではと思いました。
    そして、爬虫類専門のレプタイルクリニックへ
行きました。ここでも糞の細菌検査には問題はありませんでした。
    しかし、先生がちょっと気になるとおっしゃった血液検査をしていただいたら、なんと、脱水症を示す数値が
    異常に高くなっているそうなのです。お座敷暮らしをしているといっても、くもすけは夕方から翌日の午前中は
    衣装ケースの水の中で過ごしていましたし、昼間は部屋の中には出入りが自由で入りやすいお座敷時用の
    水場も置いてありましたので、それでじゅうぶんだと思っていました。しかし、たとえ昼間5〜6時間といっても
    特に空気が乾燥している冬は、水の外に出ている状態が長く続くことは望ましくないそうなのです。
    特に病気をしてからのくもすけは動きが鈍くなっており、餌を食べるために水に入るとき以外、自分から水に
    入っていたことは滅多にありませんでした。お座敷飼育の落とし穴でした。先生は「この数値は水に頻繁に
    入れることによって下がる可能性は十分あるので、外にいるのを見かけるたびに強制的に水場に戻してみて
    ください。水に入る時間は長い必要はなく、入れた途端にすぐに飛び出してきてしまってもそれでよいので
    しばらく続けてみてください。」とおっしゃいました。そして、その日からせっせと水に浸けはじめました。
    私が家にいるときは、最低一時間に一度は水に戻すようこころがけ、外出するときは、嫌がるので可哀想ですが
    夜用の衣装ケースの水の中に入れて出かけました。
    すると、一か月くらい続けているうち、くもすけは少しずつ元気を取り戻し、以前のように人懐っこく寄ってきて
    くれるようにもなりました。病院へ連れて行ったとき、くもすけの頭皮にはシワができていて、先生は「これも
    たぶんそのせいですよ。」と言われましたが、そのシワもほぼ消えました。失敗に早く気付いてやることができて
    ほんとうによかったです。今年の夏は、ベランダの植物の葉っぱの陰など外からは見えない、亀好みの場所に
    浅くて入りやすいトレイをあちこちにたくさん置いて隠れ家のような水場をたくさん作って、進んでお水に入って
    くれるように工夫してみました。強制給水しなくても喜んで進んでお水に入ってくれるような環境づくり、それが
    今後の課題です。

                                                                    (2012年9月25日掲載)
 「かめかめ飼育日記」トップページへ飼育ページ目次へ戻る