かめさんの健康 1 (よくある病気・皮膚病)

皮膚病はヌマガメには非常に多い病気です。とくに子ガメは非常にかかりやすくもっとも用心
しなければならない病気です。
原因はケージ内の不衛生や充分な日光浴ができていないことです。ヌマガメさんだからといって、
一日じゅうず〜っと水につかったままの状態は絶対によくありません。一日一度は甲羅や皮膚をじゅうぶん
乾かす時間を作りましょう。カビや細菌が増殖しない環境を保つため、水を換えるだけではなくたまには
ケージやケージ内の付属品、さらにはかめさんもきれいに洗ってあげてくださいね。

かめさんもたまには洗ってあげないと、甲羅に藻が生えたり、ヌルヌルしてきます。うちでは100円ショップで
見つけた洗顔用ブラシをかめさん用ブラシにして、ときどきゴシゴシしています。
ケージ内の換気もお忘れなく!

皮膚病かな?と思ったら・・・
皮膚病には早期治療が何より肝心です。初期の軽い皮膚病であれば日光浴を長めにすることで、
治ってしまう場合もあるようです。

応急処置として
・患部にコットンや綿棒でイソジン消毒薬の原液を10倍に薄めたものを塗り、じゅうぶんに乾かしましょう。
 お水に戻すときは念のためカメさんをお水でゆすいでください。
・薬浴(甲羅が隠れるほどの容器にイソジン消毒薬や熱帯魚用のお薬を加え、そこにカメさんを入れる)
 という方法も効果はあるようで、全身をまんべんなく、くまなく消毒をするにはすぐれた方法だと思いますが
 危険もある方法ですので、お試しになる前に獣医さんにご相談ください。 
 カメさんが薬を飲んでしまい内蔵を傷める心配がありますので、お試しになるときは、薬浴1〜2時間前
 きれいな水につけ、たっぷりと水を飲ませた後に行いましょう。そして、ごく短時間にとどめておく方が無難です。
 弱っているカメさんや小さなカメさんはやめておきましょう。薬浴をした後も患部に薬を塗布した場合と同様
 しばらく乾かした方が効果は大きいようです。
 (イソジン消毒薬がない場合は、イソジンうがい薬でも代用できるようです。)

カビなどの皮膚病と混同してしまうことが多いのが甲羅に生える緑色の藻や苔ですが、こちらは病気では
ないため心配はありません。気温の高い時期に長時間水に入り続けているとどうしても甲羅に緑のものが
生えてしまいますが、頻繁に日光浴をしてよく乾かすことで防げます。
生えてしまったものはブラシでこすって洗い流すのもよいですが、甲羅に日光を当てて乾かすだけで
簡単に消えます。容器やケージ内の飼育グッズについてしまったしつこい藻も同様にして取ることができます。
藻は水中の窒素分が多い(亀の排泄物の濃度が高い)状態で適当な温度があると発生しやすくなりますので
お水を頻繁に換えていつもきれいにしておくことで発生を減らすことができます。


よくある皮膚病 (2010年5月22日追加)
水カビ病・・・















「水カビ病」とは、ミズカビ科の真菌類の感染を原因とする皮膚病の総称で、魚類がかかる皮膚病として
よく知られていますが、カメも、特に水質に敏感なイシガメや幼亀はかかりやすい病気です。
外傷があったり、寄生虫によって傷ついたりしている部分に菌がついて綿毛状の菌糸体を形成し
炎症を発生させて、外見は皮膚に白いふわふわしたものが付着したような状態になります。
同様に白いふわふわが皮膚に付着する状態として単なる脱皮の場合もありますが
脱皮との違いは、水から出しても白いままである(脱皮の場合は水から出すとほとんど
見えなくなります)ことと、剥がれると赤くただれたような状態になるということです。
発症する原因としては、飼育環境や水質の悪化、飼育温度が適切でないこと、環境の急変による
ストレス・・・などが考えられます。
病原性は強くありませんが、ほかの細菌の感染を併発して、食欲が落ちたり、呼吸が乱れたり、活動
が鈍るなど、風邪同様の症状を引き起こしたり、症状が進むと筋肉や骨まで侵されて出血することもあり
重症になると死に至ることもあります。
水カビ病が発症しやすいのは15℃前後で、28℃以上の環境や冬眠中には発症しないそうですので、
季節の変り目で温度差が激しい春先や秋口は特に注意が必要です。傷があると発症しやすくなるため、
特に発症しやすい気候の時期には傷を作らないよう気をつけることも大切です。
治療法は上記のイソジンを使った処置を通日間、よくなるまで続けてください。日光浴も効果的です。
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