珍ペットかめモデルのおはなし

 
「ペッモデル」とはいっても、一度もお仕事はしたことはなかったけれど、
珍しいカメゆえか、ごくごくたま〜にお仕事のお話だけはやってきていたかめみ。
そんなペットモデルのおはなしをしてみたいと思います。

まず、ペットモデルとは・・・
癒しを求めてお家でもペットを飼う人が多い世の中、動物は今どこでも大人気ですよね!
CMなどでも動物を使えば商品がよく売れたりするんだそうですよ。でも、プロのタレント動物となれば出演料も高額
なんだそうです。そこで、一般家庭で育てられているふつーの
ペット動物たちを登録制でCM、ドラマ、雑誌、映画、
ポスターなどに安く使っては、と登場したのがペットモデルなのです。
日本ペットモデル協会ではオーディション(書類審査のみ)に合格したペットちゃんたちをペットモデルとして登録し、
もし運がよければお仕事がもらえて、めでたくタレントペットしてデビュ〜!
ペットモデルのほとんどは今話題の人気者”くうちゃん”はじめやはりワンちゃんとネコちゃんなのですが、
ヘビ、イグアナ、それに、かめみのようなカメなど爬虫類、さらにはカエルや熱帯魚に至るまで(最近はなんと、
私が死ぬほど嫌いなゴキブリもいるそうです。)実はあらゆる動物が登録されていて珍ペットモデルたちも
たくさんいるのです。

ペットモデルについてさらに詳しくお知りになりたい方は、「日本ペットモデル協会」HPへどうぞ。

2001年の夏のある日、「あなたのペットもスターに挑戦! 犬猫に限らず珍ペットも募集しています。」という新聞広告が
ふと目に留まりました。
常々「うちにカメがいる」というと回りの人から大爆笑され、不思議がられ珍しがられていた私は、まずこの
珍ペット
という言葉に惹かれました。そして応募してみようかな〜という気持ちになりました。
そしてまずはボランティアもしていて人馴れ&外出慣れしているかめみを、と思い立ち、早速、かめみの写真とプロフィール
PR文などをペットモデル協会に送ってみたところ、約一ヵ月後、「合格しました。」との通知が届きました。

その後説明会に出席して
こんな可愛い認定証をいただきました。

2002年度版モデルブック。
可愛いわんにゃんたちのカタログ
みたいな本です。付録のような
「その他の動物」コーナーに
かめみが載っています。

             そして、その後こんなことがありました。

2002年2月 TBSテレビ「エキスプレス」 を見ていたら突然

テレビ画面いっぱいにかめみのド・アップおすまし顔が!!! この日番組内ではペットモデル協会の特集があり、
こんな珍ペットモデルもいますよ、というのでかめみの写真が紹介していただけたようです。
お洋服を着たかめさんが可愛い!と評判もよかったそうです。

そのせいか、この日の午後、さっそくお仕事のお話がやってきました。
お仕事とはいっても、まずは家庭用ビデオでナレーション入りのプロモーションビデオを作って送り、それが
合格したら初めて何かお仕事がくるとのこと。しかも締め切り日まではたったの2日しかありません。半冬眠中の
かめみを無理やり引っ張り出して、ご機嫌を思いっきりそこねながら、食事をするのも忘れて締め切りに間に合わせて
必死でビデオを作りましたが、結果のほうは残念ながら不合格!
2003年5月 某ニュース番組からの取材が・・・

ペットモデル協会を通じて、あるニュース番組からかめみを取材したい、との連絡がありました。
しかし、一体何を取材するつもりでいらっしゃるのか、その趣旨が私には全く掴めません。後日、番組ディレクター
という方からもお電話をいただきましたが、やはりそれでもさっぱり。特に面白い芸をするわけでもなく、
ペットモデルとしても全く活躍はしていないかめみ。そんなかめみへの取材に不安を感じながらも、
それでもよろしければ、ということでお受けすることにしました。

お約束の日、協会のマネージャーさんとテレビ局の取材スタッフの方々が自宅へやってこられました。
そして、約3時間ほどかけてかめみの暮らしぶりを撮影したり、私にインタビューして帰られました。
普段とは違う様子を察知したかめみは相当ご機嫌ななめに。取材は午前中だけだったのに、かめみはこの日は夜に
なってもご機嫌を直してくれませんでした。
ところが、、、一ヶ月ほどして放映された番組(「タレントペットの舞台裏」というような特集でした。)を見てみると、
そこに登場していたのは、あるオーディションでがんばる一匹のワンちゃん、そして毎日豪華なお食事をして
高価なお洋服もたくさん持って・・・。まるでお姫様みたいな優雅な暮らしをしているおしゃれな売れっ子ワンちゃん、
この2匹だけ。結局かめみは写真をちょっぴり出してもらえただけ。
最初に取材の趣旨が掴めたかった理由と、出してもらえなかった理由がなんとなくわかりました。
私のカメ飼育のモットーは”愛情をかけて、手間&お金はかけない」であることはみなさまもご存知の通り。
しかし・・・番組が期待していたペットモデルのオーナーさんの心構えとしてはこれはどうも大失格だったみたい
なのです。つまり番組の狙いとわが家の飼育が賭け離れすぎていたみたいです。
豪華なお食事をさせているわけでもないし、衣装はといえば、ほとんど余り布や100均で調達してきた材料で
作ったようなものばかり・・・これじゃ面白くもなんともないし、全然不合格だったようです。
2003年年末ドラマのおはなしも・・・

今度はドラマ。「目がミドリで女性が片手でつかめる大きさの亀さんを探しているのですが。」とのお電話。
かめみの目は、、、黒目がちながらなんとかミドリ。
でも、”女性が片手でつかめる大きさ”、というので失格〜!でした。
「私、大きくてよかったわ〜」とかめみは、ほっ!としたことでしょう。

2006年10月

ペットモデルに登録していたことすら忘れていた今日この頃でしたが、ペットモデル協会から3年ぶりにお電話を
いただきました。「今頃いったい何?かめみに何かお仕事?今更まさか!」と思ったら、「かめみちゃんはその後
お変わりなくお元気ですか?今でもまだよく馴れていて触っても首を引っ込めたりしませんか?」など、確認でした。
そういえば登録してちょうどもう5年が経ちます。5年も経てばペットにもいろいろと変化があるのでしょう。
わんこなどの中には年を取ってお仕事ができなくなっている子も多いのかもしれません。
そう尋ねられたので改めて5年前、3年前のかめみと今のかめみはどう変わったかな?と考えてみると・・・
成長もしていないけど、老けた様子もなく、パッと見大きな違いは感じられません。そこで、スタッフの方には
「特に何も変化はありませんが、体重だけが少し重くなりました。」とお答えしました。

可愛いワンコとは違って、亀を飼っているといえば、何かと世間では奇妙に思われがち。
でも、 その分カメはポピュラーなペット・ワンちゃんやネコちゃんと比べるとインパクトは抜群!みたいなんですよ。
かめみに今でもたま〜にいろいろなお話がいただけたりするのも、きっとそんな珍ペット”カメ”だから、なのでしょう。
(お仕事がやって来ると本当はかめみがかわいそうなのですが。)

ちょっと奇妙な「ペットモデル」だったかめみは、その後2010年7月13日、突然天国へ旅立って行ってしまいました。
私達を楽しませてくれたかめみは今、天国の虹の橋のたもとで幸せに暮らしています。

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