<2019年・くるみの産卵レポート>
2019年夏、満9歳になったミシシッピアカミミガメ・くるみの7年目の産卵レポートです。

6月7日
今年の関東地方は早い梅雨入りでした。そして、くるみの産卵活動はそれと同時に突然始まりました。
今年はこれまで産卵の兆しのようなものが全くありませんでした。
2〜3日前から急に食べる量が減っているように感じていたところ、「チ〜ン♪たまごが完成〜!」と
いう感じで、突然暴れ始めました。

産卵時期ではない普段のくるみは毎朝10時か11時頃まで
寝床にしている水桶のなかでじっとおとなしく水に浸かっています。
そして、お昼前頃、ようやく水の外に出ようと暴れ始めますが、あまり活動的ではなく臆病なくるみは
屋外に出ることは嫌がり、できるだけ家の中でじっとしていようとしています。
でも、「たま活」の時期は違います。朝は必ず5時、6時ごろから水場を飛び出してきて、
窓を開けてもらえるのを窓辺でガタガタ音を立ててアピールしながら待ち構えています。

外へ飛び出して行ったくるみがまず真っ先に向かうのは
今年もやっぱり、いつものオリズルランの鉢の上。
浅いので上りやすいからでしょうか。
それに加え、今年はオリヅルランの鉢の隣に置いていた
イタリアンパセリの鉢も気になる様子。
今年はオリヅルランの鉢よりもこちらの方が気に入っている
ようです。
イタリアンパセリは今年は花が咲いて葉っぱが固くなって
しまってもう使えません。
このふたつの鉢はくるみの産卵用に自由に使わせて
やることにしました。
オリヅルランとイタリアンパセリの鉢は
くるみに繰り返し繰り返し踏まれ倒され、
どんどんみじめな姿になっていってしまいました。
6月11日
たま活が始まってまだ数日ですが、今年は例年とはちょっと違うと思う点がありました。
飼い主の立場から言えばありがたいことなのですが、ごろごろと走り回るというよりも
最初から落ち着いて床をホリホリしていることが多いということです。
ベランダへ出て行っても鉢の上に座ってじっとしているか、ベランダの床を懸命に掘っているか
のどちらかで、とても静かです。
まるで産卵の期がすでに熟してきているような感じでした。
6月17日
たま活中のくるみの生活は、早朝から活動を始め、屋外に飛び出していき、夕方になると部屋の中に入ってきて
寝床の水場に戻って朝まで静かに寝る、というのが定番です。
ところが、この日は夜になってもベランダに出たまま戻って来ようとしません。
そんな日がその後も数日続きました。
これは産卵間近になったくるみの様子に似ています。しかし、まだ6月です。
7月の末頃までは産卵はしないだろうと思い込んでいたため、外へ連れ出してみる気ももちろんなく
暦のこともまだ全く気に留めていませんでしたが、暦を見てみるとこの日は満月で、翌日から4日間が大潮でした。
6月22日
朝からベランダへ出て行ったくるみはもとても静かなので、くるみのことはすっかり忘れていました。
お昼過ぎ頃ふと思い出して、どうしているのかな、と思って探しに行ってみたところ・・・
白いものが目に飛び込んできました。近づいてみると卵です。ベランダの床の上に5個転がっています。
その傍にはオリヅルランの鉢に乗っかってじっとしているくるみが。産卵はすでに終えていたようです。

イタリアンパセリが植わった鉢の土には
掘り返されたような形跡が残っていて
土がふんわりと柔らかくなって
耕されたような感じになっていました。

くるみは朝からこの鉢の土を掘って
、たまごを産んだようです。
くるみがかつてかめみがやっていたように、ベランダの鉢の土を掘ってたまごを産んだのは初めてのことでした。
くるみにしては早い時期の思いがけない産卵。これでしばらくは落ち着いてくれそうです。
7月3日
卵を産んでから10日間ほど静かにしていたくるみがまた活発になってきました。
暦を見るとこの日から3日間、大潮。休憩に入っていた産卵活動が大潮の日に再開するようなことは
以前にもたびたびありましたが、今回もそのパターンのようです。
毎日例の植木鉢の上に座って過ごしています。ホリホリするしぐさはあまり見られませんが
おそらく次の大潮の時期には産卵するのだろう、と考えていました。

7月17日
ところが、その大潮が始まったこの日、活動はピッタリと治まり静かになってしまいました。
来る日も来る日も一日じゅう漬物石のようになって水に浸かっています。エサだけは爆食です。
そんな日がしばらく続きました

関東地方はすっきり晴れる日が少なく肌寒い日が続いていましたので、そんな天候が産卵には適さなかった
のかもしれません。
7月29日
台風の影響もあって梅雨明けが発表されていなかった関東地方も梅雨が明けました。
ここ2〜3日お天気は急に真夏になり気温がぐんと上がってきました。
と思っていたら、この日、あまり動かなかったくるみが急に水桶から飛び出してきました。
朝からベランダへ出て行ったくるみ。行先は今回もやっぱり例のあの鉢の上です。
6月上旬ごろには青々、ふさふさと茂っていた
鉢に植わったオリヅルランも
前回の産卵ですっかりダメージを受け
再生が全く追い付いていません。

しかも、オリヅルランの鉢は
バケツが台風の風で飛ばないようにするための
重りとしてバケツの上に重ねていましたので
ちょっと高い位置にありました。

でも、くるみはそんなことも全然お構いなし。
ご覧のように上手に鉢の上に登って満足げです。
朝ここに登ったくるみは午後になっても
こんな感じです。
この場所はお昼頃から夕方まで
真夏の太陽が照りつけます。
くるみはそれでもお構いなく、いや、
産卵のためにしっかりと身体を温めるには
それぐらいのほうが好都合なのかも
しれません。
目を細め足を延ばし、うっとりしていました。

でもやっぱり暑さのことはちょっと心配です。
好きな時にいつでもすぐ水に落ちて
身体を冷やせるよう傍に水場を置きました。
しかし、結局水場には見向きもせず。
日が落ちるまで鉢の上でまどろんでいました。
くるみはその翌日も、翌々日も、朝からベランダへ出て行って、夕方まで長い時間を鉢の上で過ごしていました。

オリヅルランの鉢は、バケツを外して登りやすくしてやりました。
隣にある前回産卵に使ったイタリアンパセリが植わっていた鉢はイタリアンパセリはもう枯れて
根っこと切り株だけが残っていて、土はカラカラの状態でしたので、水を撒いてほどよく湿らせておきました。

もうすぐ次の大潮です。毎年くるみが産卵をしている時期でもあります。
今度こそは産卵を済ませてくれるかもと期待が高まります。
7月31日
くるみは朝からすぐにはベランダへ飛び出して行かず、まずは窓辺のマットの所でホリホリしていました。
そして、外へ出ていったくるみ。やっぱり向かう先はオリヅルランの鉢の上。
ところが、なぜかいつもと違ってお昼過ぎ頃、早々に部屋の中へ戻ってきました。

もしかして?と思って、鉢を確認しに行ってみると・・・
こんなことになってました。

イタリアンパセリが植わっていた鉢と
その下に重ねて置いていた一回り大きい
素焼きの鉢の隙間に
たまごがどっさり落ちていました。

この隙間を穴に見立てて産んだの
でしょうか?
イタリアンパセリが植わっていた右側の
植木鉢の中の土は
耕されたような感じになって
いい具合に柔らかくなっていましたので
まずは鉢の土を掘ってから
鉢の隙間に産んだのでは
ないかと思います。
重ねてあった上の鉢を除けてみると
こんな感じでした。

たまごは全部で10個。
前回産んだのは5個なので
合計15個です。
くるみがひと夏に産んだ卵の数として
過去最多となりました。

ちなみに、
暦を見ると翌日から大潮でした。

去年、今年と
以前のように屋外へ連れ出さなくても
産卵してくれるようになったのは
飼い主とっては大変ありがたいことで
助かります。
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