冬眠について 

毎年、秋風が吹き始めるとともに気になり始めるのがかめさんの冬越し準備です。
でも、座敷亀として飼育中のかめさんはどうやって冬越しをさせればよいのでしょうか?

わが家では、特に冬越しための準備というのは何もやっていません。
「亀の暮らし・アルバム」でもご紹介しておりますように、わが家のかめたちは、こたつで
冬眠?(かめたちは一応冬眠しているつもりのようです。)をしています。
座敷亀の冬眠には特に準備はいりません。かめさんを自由にさせて任せておくだけです。

冬の間のカメさんの居場所やがお水に入るペースなど、カメさんにその時々必要としている
ことはカメさん自身が一番よく知っています。ですから、カメさんのとる行動にはすべて意味が
あると考え、飼い主さんはしっかりと観察してカメさんの言葉によくよく耳を傾けましょう。
あとはカメさんを信じて任せておけば大丈夫です。

※ お座敷冬眠する場合(餌を全く食べなくなりじっとしている期間があれば、それを私は冬眠と
  考えています。)も、普通の冬眠同様、お腹の中はからっぽの状態にしておきましょう。
  (何度か水に入れているうち自然と少しずつからっぽになっていきます。)

冬の水場
カメさんが姿を見せてちょろちょろしていたら”お水に入れて”サインだと思ってお水に入れます。
お水場を覚えていれば自分で水場へ行ってくれます。
(うちのかめは乾くと必ず出てきて、お水場のあるお風呂場へ向かい、ドアが閉まっていれば
その辺りでうろうろしています。)

うちでは、冬の間は2〜3日(長い時は1週間くらいのこともあります。)に1度くらい、お風呂場で
小さな容器に水を入れて水浴びさせています。夏は毎日、冬は数日ごと、というペースの違いが
あるだけで、給水の様子は夏も冬も違いはありません。

お水に入った時に餌も食べるかどうかは、かめさんが普段暮らしているお部屋の温度や
亀さんを入れるお水の温度などと関係します。暖かい場所で過ごしていたり、入れるお水を
少し暖かめのぬるま湯にしたりしていれば冬の間でもずっと餌を食べつづけます。

冬眠状態になるかどうかや冬眠状態になる期間の長さはその年の気温によっても違います。
カメさんの種類によっても多少違うようで、アカミミガメはクサガメよりどちらかといえば
期間は短めです。

強制給水
乾燥がどうしても心配な時は、毎日1度、あるいは2日に1度・・・など定期的に強制給水させると
安心です。お水の温度は亀さんが暮らしているお部屋の室温くらいに。ただし、お水に入れると
どうしても暴れたり、動き回って体力を消耗しますので、この場合、時間はほんのわずかでよいと
思います。身体内部に水がゆきわたればOK。お水に入れるとお水を吸収するためしばらくは
じーっとしています。やがてお水を吸い終わると暴れ始めますので、そうすれば給水終了!
タオルで拭いて元の場所に戻して静かにしておくと、すぐまた眠りについてくれます。

冬の間の居場所
お座敷飼いは、狭いケージの中に比べると、ずっとカメさん自身に場所を選ぶ自由、選択肢
が与えられています。そのため、基本的に居場所もカメさん任せにしておくことができます。
そのときの状態によって、今どういう場所にいる必要があるかはカメさんが一番よく知って
いますので好きな場所を選んでもらいましょう。

例えば・・・
食欲があり餌を食べる間は餌の消化に熱が必要なため、暖かい場所を好みます。
(うちのカメはおこたの真ん中やヒーターの前で暖まろうとしたり、水場にお湯を入れるよう
要求したり、人間の体温で温まろうと身体に登ってきたりしています。)
しかし冬眠状態になれば、今度はエネルギーを無駄使いしないため、逆に暖か過ぎる場所は
嫌がり、温度が低めの暗い場所で動かなくなり体力の消耗を防ごうとします。
(うちのカメはこたつの隅っこの方で布団をかぶってじっとしています。この時こたつの真ん中へ
引っ張り出しても、嫌がってすぐに温度の低い隅へ移動します。代謝が鈍っている冬眠中は
暖かすぎると困るのでしょう。)

その時々に適した居場所をカメさん自身の意思で自由に選んでもらえ、すべてをカメさん
任せにしておけるところも、お座敷での放し飼いのよいところです。

冬眠の期間は・・・
気候や飼育環境により、同じカメさんでもその年によって違いますが、
おおよそ11月〜3月ごろです。お座敷冬眠の場合は、お水で冬眠する場合よりは
暮らしている場所が暖かい分、冬眠期間も短いようです。
うちのカメが例年冬眠状態になる期間(餌を食べなくなる期間)は
クサガメのくもすけが11月〜2月、3月にかけての間2〜3ヶ月
アカミミのかめみが1〜2月にかけての間1か月ほどです。
早ければ2月初旬には少しずつ餌を食べ始めます。気温が低くても食べ始めるので
冬眠には、もしかしたら気温ばかりはなく、日照時間なども関係しているのではないかな
と考えています。(あくまでも私の考えです。)

冬場の日光浴
エサをあまり食べていなければ日光浴もそれほど必要ありません。
わが家のカメはお天気が良い日、たまにお部屋の中でガラス越しの日光浴をする程度で
決まった日光浴の時間は作っていません。
放っておくと出て来ませんので、時々無理やりに引っ張り出します。
陽だまりに先に座布団やクッションを並べ、暖まった頃、そこへカメを載せると喜んで
しばらく日光浴してくれます。並べるクッションを濃い色のものにしておくと、熱をたくさん吸収
して暖かくなるので喜んでくれます。風のない暖かい日には窓を開けて直射日光も当てますが、
ほんの短時間です。

※「ガラス越しの日光浴」について
  健康な甲羅をつくるためカルシウムの代謝を促すのに必要な波長の短い紫外線B波は
  ガラス越しや曇りの日には届きませんので、餌を食べてカルシウム代謝をする必要の
  ある時季には直射日光を浴びさせるか、トルーライトを使う必要があります。
  しかし、波長の長いA波はガラス越しや曇りの日でも届きます。お部屋の中での
  日光浴や曇りの日の日光浴も全く無意味ではありません。

※ 「2010年かめみ&くもすけ冬の暮らしカレンダー」
  2009年12月〜2010年3月のかめみ&くもすけの冬の暮らしの様子を
   カレンダーにします。お座敷暮らしのカメさんの冬眠の様子など何か
   参考になることがあれば幸いです。
   
昨冬・2008年12月〜2009年3月の記録もこちらに置いてます。

かめさんが冬眠してしまう冬はちょっと寂しい季節。でもお部屋で一緒に過ごせば、冬眠中も
いつも近くにいられて楽しいですよ!

お水での冬眠
もしもカメさんが嫌がらなければ、そして冬眠に耐える体力があれば、冬の間だけはお水の中
で過ごしてもらうのもひとつの方法です。冬眠中は大きなケージも、夏ほど頻繁なお水換え
も必要ありません。数ヶ月会えなくなるのは寂しいですが、最も手間のかからず、理想的で最も
自然な冬越しのさせ方です。春になってお目覚めしてきた亀さんと出会う喜びもまた格別です。 

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